村上春樹がノーベル文学賞を受賞するのではと巷で騒がれている時だったと思う。
なぜそんなに夢中になるのか不思議だったが、たまたま本棚に「ノルウェイの森 上巻」(下巻は何故か無い)をみつけたので、ペラペラとめくって最後のページを何気なく読んでいた。
〜我々がコーヒー・ハウスに戻ったのは三時少し前だった。レイコさんは本を読みながらFM放送でブラームスの二番のピアノ協奏曲を聴いていた。見わたす限り人影のない草原の端っこでブラームスがかかっているのもなかなか素敵なものだった。三楽章のチェロの出だしのメロディーを口笛でなぞっていた。「バックハウスとベーム」とレイコさんは言った。「昔はこのレコードをすりきれるくらい聴いたわ。本当にすりきれちゃったのよ。隅から隅まで聴いたの。なめつくすようにね」〜
「ノルウェイの森・上巻 P266」から抜粋
ふぅ~ん・・・・・
ヨハネス・ブラームス
ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83
バックハウス(ピアノ)、ブラベック(チェロ独奏)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、
指揮:カール・ベーム、録音:1967年4月 ウィーン
ブラームスデビューのきっかけはここだった。
村上春樹はよく解らないが、ブラームスは好きだ。
ブラームス(ヨハネス・ブラームス 1833〜1897)を調べてみたが、ブラームスの交響曲は僅か4曲でどれも充実しきった傑作なのでどんなに聴いても飽きることがないと書かれている。
「ブラームスはお好き?」という言葉は、フランソワーズ・サガンの同名小説の中で青年シモンが39歳離婚独身女性ポールをコンサートに誘う手紙の中で出てくる・・・
のちにポール役のイングリットバーグマンで映画化され、メイン音楽で使用されたのが交響曲第3番の第3楽章なのだと・・・(残念ながら古い映画で観た記憶はない)
とりあえず、交響曲は3番と4番からだなぁ・・・・ということで愛聴盤は、3番、4番どちらも
クルト・ザンデルリンク指揮 シュターツカペレ・ドレスデン(1972年録音)盤
今後は、ピアノ協奏曲の1番、交響曲の1番と2番、そしてとヴァイオリンソナタまでいってみようか・・・